微動アレイ探査

地面の小さな振動を計測して、地下の地質構造を調べる技術。

 微動アレイ探査は、地盤を掘ることなく、簡単かつ素早く地下の構造を求めることができる探査法です。高感度の地震計を設置し、地面の小さな振動を計測するだけです。地震計3台でも計測できますが、当社は4台所有しており、より精度の高い探査が可能です。
 深いところまで地質構造を調べることができるため、これまで困難であった活断層調査も可能です(活断層調査は実績が少ないため、現在実用化に向けて研究中)。

 

 

多チャンネル式表面波探査

ハンマー打撃による振動を多数の地震計で計測することによって、浅いところの地質構造を調べる技術。

 敷地に多数の地震計を一直線に設置し、両端部や地震計間の地面をハンマーなどで打撃します。これによって発生した地表および地中を伝播する表面波を、周波数別に受振して地下構造を解析する探査法です。浅いところの地盤が精細に調べられます。もちろん、地面を掘ることなく、地中を調べることが可能です。

 

 

地中レーダー探査

電磁波により、地中の異物や空洞を調べる技術。

 地中レーダーは、地中に電磁波を放射し、電気特性の異なるところで反射した電磁波を捉えることにより、空洞や管、異物を見つける探査です。2周波出力のため1度の測定で、浅い深度と深い深度を同時に測定できます。地面を掘ることなく、迅速かつ高精度で探査ができます。


 

 

地下流水音探査

地下の流水音を計測し、漏水箇所や水ミチを調べる技術。

 地中には、地下水の流れる音があります。しかし、土の摩擦音、風の音、昆虫の動く音など様々な雑音もあります。地下流水音測定装置は、音量調節によって地中の雑音を軽減し、地下水の流れる音を取り出すことができます。
 地下水の集中して流れる場所を水みちと呼びますが、水みちの近くで地下流水音は最も強くなる性質があります。音圧レベルを数値で表現し、漏水箇所や斜面が崩れる箇所を特定します。

サーモグラフィ

目に見えない微小な変状を見つける技術。

 赤外線サーモグラフィは、対象物から出ている赤外線放射エネルギーを検出し、対象物の表面温度の差を映像にして、 通常では目に見えない対象物の情報を読み取る計測器です。コンクリート構造物背面の空洞や劣化、湧水点が読み取ることができます。また、建築物の外壁劣化の検出にも用いられます。
 当社は、現在(2016年時点)最上級の解像度を持つ赤外線カメラを所有しており、精細な探査が可能です。

ミニラムサウンディング試験

機械で地中に棒を叩き入れて、地盤の硬さを直接調べる技術。

 ミニラムサウンディング試験は、質量30kgのハンマーを35cmの高さから自動落下させ、直径36.6mmの鋼製コーンを地中に打ち込む事によって得られる打撃回数から、地盤の地耐力を調査する貫入試験です。搬入・設置が容易であり、自動装置のため、従来の標準貫入試験より迅速に多数試験が行えます。また、連続的に地盤の硬さを調べることができるため、高精度の地質調査が可能です。

土層強度検査棒

土の強度を計測する試験。

 斜面にある土が崩れるのには、土の強度が関係しています。斜面が崩れるかどうかの診断には、土の強度の計測が必要不可欠です。この土層強度検査棒(どそうきょうどけんさぼう)は、現場ですぐ土の強度が計測できます。この土の強度を用いることで、どういった降雨で斜面が崩れるのかが解析できます。

原位置透水試験

土の水の浸み込み具合を計測する技術。

 土の中の水の浸み込み具合を計測することで、豪雨の時、土の中にどれくらい地下水が溜まるのかを予測することができます。この計測値を一般値と対比させれば、どういう性質の土なのかが判定できます。さらに、計測値を用いて解析することで、斜面が豪雨の時どれくらい不安定になるのかを予測できたりもします。

スウェーデン式サウンディング試験

地盤にロッドを押し込んで、土の硬さを調べる試験。

 戸建ての基礎地盤調査で最も用いられている試験です。ロッドの先端がスクリューになっており、ロッドは受け皿が固定されています。この受け皿に重りを段階的に載せていきます。ロッドが下方に沈むかどうかを観察し、その時の重さを記録します。当社は、軟弱地盤の調査に用いています。

ボーリング調査

地盤をくりぬいて、土の性質や硬さを調べる技術。

 地盤に細い穴を掘って、土を採取し、直接土の性質を観察したりします。また、掘った穴を利用して、その深度の地盤の硬さを測定したりします。鉛直に掘るだけでなく、斜めに掘ったりもできます。一般に、調査期間が長く、調査費も高くなる調査手法です。